「定常状態ーを越える」べく 「○」と何人かが音楽全般ほかよろず語り下ろし中!! / 「すべての表現するココロに捧ぐ」べくお送りしています つねに更新中!maru1978eonta@gmail.com!
by maru-eo 生きてく日々のメモ
文脈を参照して内容を割り引くことを「批判」と言います。
批判というと日本では攻撃と勘違いされがちですが、違います。 批判とは、隠されていた前提を明るみに出し、前提を取り替えると成り立たなくなることを証明して見せる営みのことを言うのです。 ●○●○●○●○●○● 宮台真司 07年12月22日 カテゴリ
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いま三茶のTSUTAYAでGラヴの新譜を試聴してきた(国内盤)んですが。 これはかなり良いですよ。 ベスト盤を入れて7枚目。レーベルを移り名前が短くなった。『ザ・ハッスル』なんてタイトルはGラヴはお父さんになったんだなあと感慨深いものがある。 ディランの「ドント・シンク~」のような近頃では聴けない良い歌メロ⑧といい隠しトラックが「サブタレニアン~」調だったりと全体的にブルーズ回帰、しかも初期の頃のディランに近い感じ。いま頃かよ、とつっこみたくなるが。レヨナとやった「ラヴ」も入っている③。 ●・・・・・・・・○・・・・・・・・● とはいえ、にもかかわらず音が良いのです。ブッといアコベ、まるでトランペット(!)のようなハーモニカ、まさに21世紀のブルーズ。(これを隠しトラックの曲名でもあるラッピン・ブルーズという新しい音楽ジャンルで呼びたい)音響ブルーズでも可。もし世の中に「ラッピン・ブルーズ」大賞があったら、即殿堂入りの名盤です。 言葉だとなんだか単なる懐古趣味みたいだけれど、音を聞くとほんとうにびっくりする。彼らの初期のまんまアコースティック・ブルーズと比較すると、こっちははやくて太くて厚い。音の厚さだけでいうと、アコギの弦がオーケストラのように響いてる。 (←これはベスト盤ジャケ) スタイルは古くさいのに、音を聴いた時に驚ける、衝撃を与えられるというのを僕はとても認めたい派だ。(クラシックなんて全部そういうもんだ)これと比べるとやっぱりジョン・スペなんかはブルーズ風味のただのパンクに聞こえてしまうし、Gラヴという男はたとえばザ・ルーツとかエミネム、N.E.R.D(以上、自由連想)なんかの数倍、ミュージシャンとしては面白いなあと思ってしまう。レニ・クラとかなら数百倍ですよ。 自分でも云っているがこの人のハーモニカは、ホルダースタイルで吹く人としては僕の知る限り世界一うまいと思うし、良い音がする。この作品ではマジでトランペットみたいです。 ●・・・・・・・・○・・・・・・・・● 難点があるとすれば、逆に地に足つき過ぎてるってこと。友達のジャック・ジョンソンのトコに移って好きなように音楽を作れたという結果がこれではデカくは売れない。 開き直って着実すぎ。 本人はインタビューで「したいことはビッグ・ヒットを書くこと」だといっているが、これでは何年かかることやら。21世紀のブルーズという意味ではベックよりもまっとうにすごいんだけどなあ。それじゃ売れないよなあ。 Gラヴはそういうとても良いミュージシャンなんです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 名前とレーベル変えて(ちなみに「スペシャル・ソース」は「レコーディング・バンド」と書いてある)しきりなおしの気合い盤。これまでで一番良い。これからも楽しみ。大ヒットしなくてもめげるな。 もしかしたら、向こう5年くらいはこの形態でやって往年のビル・エヴァンス・トリオがしたようなインタープレイのライブ・アルバムを作るのも良いのじゃないか。案外そういうのが売れそうな気もする。 (こういうやつ→) 古くさいのは絶対聴かないという若者よりは、お父さん世代とかほんとうにすごいものに飢えてそうな中学生とかに聴いてもらいたい。びっくりしまっせ。 いまのところ評価:★★★★★★★★★☆
by maru-eo
| 2004-08-22 18:01
| ●○オンガク漂流○●
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