つじあやの
『恋する眼鏡 (CCCD)』(2002.12.11)
「文学少女」と呼ばれる人たちがいる。そこでいう「文学」は「作品の中できっちりけじめをつけられる人たち」の意味と解したい。あまりにも自己完結していてどうやってモチベーションを維持しているのか不思議だ。
つじあやのはまったくアジテーションをしない。彼女の作品は、Jポップを歌うということがけっきょく「一人である」ことの確認に行き着かざるを得ないことを教えてくれる。それはつまり恋を歌っていながらラヴソングであるのかすら疑わしい。今作はそうしたつじのエッセンスを凝縮したようなミニ・ベスト。M1は『猫の恩返し』主題歌。せつなすぎるM2は優しげながらじつは腹の据わったつじの本質がよくでている最高傑作。
1.風になる (Acoustic Version)
2.恋人どうし
3.クローバー
4.心は君のもとへ
5.君のうた
6.涙 風にたくして
7.たよりない僕らの果てしない明日