「定常状態ーを越える」べく 「○」と何人かが音楽全般ほかよろず語り下ろし中!! / 「すべての表現するココロに捧ぐ」べくお送りしています つねに更新中!maru1978eonta@gmail.com!
by maru-eo 生きてく日々のメモ
文脈を参照して内容を割り引くことを「批判」と言います。
批判というと日本では攻撃と勘違いされがちですが、違います。 批判とは、隠されていた前提を明るみに出し、前提を取り替えると成り立たなくなることを証明して見せる営みのことを言うのです。 ●○●○●○●○●○● 宮台真司 07年12月22日 カテゴリ
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1964年6月2日録音のドルフィー最後の公式盤。Misja Mengelberg(P)、Jacques Schols(b)、Han Bennink(ds)という面子。 1.Epistrophy 2.South Street Exit 3.Madrig Speaks, the Panther Walks 4.Hypochristmutreefuzz 5.You Don't Know What Love Is 6.Miss Ann ■エリック・ドルフィーの音楽に応答するための8章 ◆バスクラリネット11分14秒。モンクのM1はベースやドラムがタルいが、ドルフィーがコルトレーン以降のジャズを作っていくことの出来る人であることを証明する。一転独自の世界を聞かせるベースソロにつづいてドルフィーが躍り出てくるサマは圧巻。 ◆M2はフルート7分14秒。ドルフィーのオリジナル。フルートのドルフィーは跳ね回る天馬かアゲハ蝶か。ラスト近くに、ミニマルミュージックを中からぶち壊すようなフレーズが聴ける。 ◆アルト・サックスM3。1分40秒過ぎ、ギヤが変わる。ピアニストのユニークさが楽しい4分46秒。 ◆バスクラM4。マイルス・デイヴィスはバスクラリネットを吹くマーカス・ミラーに「やっとお前の楽器を見つけたな」とイヤミを(?)言ったらしいが、ドルフィーはなぜそれを吹くのか。答えのひとつがこの曲である。どるふぃーは一人でハードバップを越える。 ◆フルートM5。スタンダード。イントロから2分30秒あたりまで。アルコのベースにのっかって孤高の笛吹き野郎と化すドルフィーがいる。ブラシのドラムとカクテル調のピアノが入ってもなお彼はひとりで全世界に責任を持つかのごとくにフルートに息をおくりつづける。息は音になり世界を包む。陶然とするほどの人外魔境的フルートの音色のあとで、ピアノ・ソロが始まるとドルフィーもまた一人の人間であることを知るのだが、音楽の魔がそれを許してはくれないから彼はまた早々に楽器に息をおくることになる。すくなくともジャズにおいてこの曲のドルフィーのフルートはコルトレーンどころかパーカーさえも越えている。聖人J・Cとバード=鳥を越えてしまった演奏家はどこにいくのだろう。それを知るために11分22秒を何度でも繰り返そう。 ◆アルトでバップるM6。曲はオリジナル。そうした人のラストトラックが女性に捧げられているのは面白い。音楽家の社会性はコンボ内部での人間関係とか業界における立ち位置などではなく彼や彼女が愛する人との関係においてこそ現れるだろう。J・S・バッハ、モーツァルト、C/パーカー、マイルス、ジャコ、コルトレーン。音楽家がどこまでいけるかは、帰る場所をどれだけ強く持っているかに左右される。音楽家と愛情の問題は重要である。ドルフィーはそのことも教えてくれる。 ◆アルバムの最後には本人の言葉が収録されている。音だけでなく、言葉も発した人の楽器を通さない言葉を聴こう。When you hear music afters over, It's gone in the air,You can never chaputured again 当たり前のことを勿体をつけていえるというのもまた偉大な才能の持ち主ならでは。 ◆さて、この作品の偉大さはもはやきかなくてもわかってしまうくらいにまでひきあげられた。上の言葉を加味するならば、われわれ聴き手はレコードやCDという録音メディアのおかげでドルフィーの言葉にたいして異を唱える権利をもっている。音楽が終わったら空気ンなかに消え去って2度と捉えられない? ここで偉大なるドルフィーはそんなことさえ承知の助で逆説を言ったのだろう。おまへらオレが消え去ったって言ってるモンをなにを後生大事に聴いてやがる、とすでに先回りしている。われわれはこういうタチの悪い言葉は聴かなかったことにして、音楽を聴きつづけよう。アナタの使っている英語って言葉はよくわからんが、音楽ならわかるよって顔をしてさ。
by maru-eo
| 2005-06-05 17:47
| JAZZ
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