小松亮太 2002
この卑猥なリズムこそタンゴの命。なんだろう。スカートの裾が長いのは深いスリットを入れるためなんだろう。若年寄っぽい青年たちの新奇な自己実現のためでなく。それを舞台に上げてああやっぱり左から2番目が巧いねえ、とかタメため息つくためでなく。
タンゴはなんのために鳴らされるのか。そんなこと考えないため? いい汗かくため? リズムがタメられるのは、ひき放つときの強さのためだ。タンゴの旋律やハーモニーが、バンドネオンの音色が神経質気味なのはなんのためか。問われているのは目的ではなく、原因だ。オレはそれを探すために聴くんだよ。ありもしないのに、とはけして言わないでください。
そして僕達は今やっとスタート・ラインに立つ事が出来た。聴き手は心から原点のタンゴを求めはじめたのだ。このアルバムは奏きてと聴き手のはじめの一歩の記録である。-小松亮太
はじめの一歩とはしりませんでした。失礼しました。
1. A.ピアソラ:エル・デスバンデ
2. A.ピアソラ:ビジェギータ
3. J.C.コビアン:タングアンゴ
4. A.ピアソラ:トゥリウンファル~勝利
5. A.ピアソラ:コントラバヘアンド
6. A.ピアソラ:ラ・クンパルシータ
7. A.ピアソラ:エバリスト・カリエーゴに捧ぐ
8. A.ピアソラ:メリディオナル
9. バルディ:チューサス
10. プラサ:ダンサリン
11. プグリエーセ:ネグラーチャ
12. モーレス:タキート・ミリタール
13. ドミンゲス:青いリボン
14. バンドネオン・ソロ・メドレー