サザンオール・スターズをちゃんと聴いてみる会を続行中なわけですが、『熱い胸さわぎ』に入っている「女呼んでブギ」ってやっぱりスゲエな。ジョン・リー・フッカーの「ブギ・チレン」はワン・ コード(つまり曲としての展開がない)で、ギターの同じ弦を鳴らしながら「♪ブギ、ブギ」とつぶやくだけの唄なんだが、それをはじめて聴いたときの衝撃、笑撃というべきか、がある。これにくらべると、キャロルのルイジアナなんかはまだまだカッコつけすぎなんだな。
ブギというのはもちろん男女の性交渉を表す隠語なわけだが、「女呼んで・揉んで抱いて・ブギ」、「動詞・助詞」×3でブギ。しかっり時系列にのっとった文章になっている。
これ聴く人によっては「女」をなんとココロエル ! とかいいだしそうな揉んだが、そんな気がおきそでおきないのは、きっとゲバリスタ平岡正明がフェミニストにつっこまれないのと同じ構造があるだろう。「オレの目をじっとのぞき込んで、アンタは正直そうだからしょうがないわね」。まあ、それはおいといて。
この曲の中で、「やっぱり女が最高」なのは、「気になる男」なんだよね。その男が女を引っかけている。で、ブギなんだな。桑田はそれを見て歌っている。で、原ボーが「もういっちょう」とオブリを入れる。なんともいかにも去勢されたジンチクムガイなニッポン人のブギ、なんだよ。
クワタケイスケという人はなぜにこんなにも、割り切っていられるんだろう。かなりのヘンタイか、わかった上で曲作っているのか。たぶん、両方であり、彼はそれを意識しないようにしている。これだろ。