「定常状態ーを越える」べく 「○」と何人かが音楽全般ほかよろず語り下ろし中!! / 「すべての表現するココロに捧ぐ」べくお送りしています つねに更新中!maru1978eonta@gmail.com!
by maru-eo 生きてく日々のメモ
文脈を参照して内容を割り引くことを「批判」と言います。
批判というと日本では攻撃と勘違いされがちですが、違います。 批判とは、隠されていた前提を明るみに出し、前提を取り替えると成り立たなくなることを証明して見せる営みのことを言うのです。 ●○●○●○●○●○● 宮台真司 07年12月22日 カテゴリ
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■トシコ・アキヨシ in Jazz物語 なんとも「ジャズ」への愛に溢れた好盤だ。秋吉敏子はいまやマンデイ満ちるの母上としてワカモノにも知られているが、ナベサダ氏の先輩格にあたる米国留学の御一人者。1956年1月26歳でバークリー音楽院に留学。夫でテナー・サックス奏者(フルートも吹く)でもありビッグ・バンドのリーダーでもあるルー・タバキンとともに彼の地で作曲家、ピアニスト、バンド・リーダーとして活動してきた。先頃、帰国して「ジャズ・ピアニストとして勉強し直したい」というようなことを言っておられた。 そのトシコ・アキヨシがタバキン・ビッグ・バンドとともに「1年余り練習に練習を重ねてきたトシコの作品集であり、オーケストラの成果を世に問うデビュー作でもある」とライナーで児山紀芳氏が書いておられる(74年のLPからの転載)。細かい曲目に関しては実際に聴いてもらいたいし、児山氏も書いておられるので省く。 いわば、ジャズ発祥の地であるアメリカでジャズをやってきた秋吉さんの表現がばっちり詰まっているわけだ。基本的には各楽器の響きをソロとして活かしつつ、流れを構築して、なおかつハーモニーというかオーケストレーションを聴かせる。 自身のピアノでスウィンギーに引っ張りながら、ドラムズのリズムを軸に管楽器のハーモニーを乗せていくトシコ流「A列車」ともいえそうなM1。ソロも気合いが入りまくり、オブリガードを入れて盛り上げるバンドも息が合っていて、まさにジャズ音楽への愛が溢れんばかりの佳曲にして名演。もう少しオーケストレーションの妙を聴かせるM2。語りも入るなかなか野心的にして丁寧に作り込まれている充実作。フューチャーされているトランペットもいい味。野心的でありながら、己の感情と歴史をつぎ込んでいることはじつに重要である。デューク・エリントンが作ってきた哀愁漂う響きへのオマージュ・バラードM4。M5ではまさにソロ楽器の競演が楽しめる。 で、目玉であるM3「孤軍」。能の鼓と謡、笛を基調にしたこの作品を野心的といっていいものかどうかと思う。ニッポン音楽とジャズの折衷と言い切ってしまうこともためらわれる。なぜなら、この作品はけっきょくのところ「ジャズ」だからである。ニッポンでジャズに出会った秋吉敏子がジャズ誕生の地アメリカに渡り、20年弱を過ごして生み出したオンガクはやっぱりジャズだった。だけれども、それは自分が愛したジャズというオンガクに包まれながら、なおそこにいる自分のなかにあるものをのぞき込むような作業を経た末に生み出されたモノだった。このなかでフルートが尺八のようなソロを聴かせるが、それもやはりジャズ・フルートの手法の一つとしてのそれなのだ。そこが良いと思う。一人のオンガク家のなかで東洋と西洋はひとつの作品として生まれる。トシコのこの74年ではジャズというオンガクにニッポンの「能」が招き入れられている。秋吉敏子という人がそういう人生を送ってきたことの証であり、歴史がこの曲のなかにはある。すげえ、人です。 1.エレジー 9.15 2.メモリー 10.24 3.孤軍 6.51 4.アメリカン・バラッド 5.50 5.ヘンペックト・オールド・マン 9.11
by maru-eo
| 2005-08-11 23:46
| JAZZ
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