一月二〇日を覚えていますか。そう今年二度目にたくさんの雪が東京に降った日です。休憩時間に外で煙草でも吸おうと六番地の階段を降りて、フト見上げると雪。それはまだ積もる前の降り始めの粉雪。きっとこの日本の首都東京の街に降る雪というのは世界でも何番目かにロマンチックな、とても人間的な自然現象であり得ると思う。その東京や、周辺の人たちが遊びや買い物に来るデパートで見た雪にかんする幾つかの文章をこれから書いていこうと思います。八階、屋上へ続く扉をすぐ右手にもつカウンターは幸せな雪に纏わる風景を見るには格好のポイント。デパートの中でももっとも幸せな場所の一つです。店内で初めて雪と出会える所。「やだぁ、触りたぁーい!」子供はやっぱり素直です。皆が思うことを率直にそのまま言葉にできる。いえ、大人も子供も雪の魔法は須くこどもに戻しました。そんな風景をお送りします。では。 2001年1月28日