マル・ウォルドロン・フィーチャリング・ジャッキー・マクリーン 1960
新宿DIG DUGの中平穂積氏の本で「もうひとっ頃はこればっかだった」みたいに書かれていて、どうにも聞き直したくなり借りて来た。前はジャッキー・マクリーンが聴きたくて聴いていたのだが、今回はマルである。長年歌伴(伴奏者のこと)をつとめたビリー・ホリデイへの追悼盤。副題は「ビリー・ホリデイの雰囲気でプレイするピアノ」。
ところがこれもはや退屈ですよ。ニッポン人のいわゆるジャズ喫茶に通い詰めたような人たちはこういうシンプルな歌心モノが好きである。ケニー・ドーハムのトランペットもそうだがナンバーワンにはなれないようなちょっと鬱屈したのがイイらしい。野暮ったいともいいうだろう。
でもさ、ベースも退屈だし、ドラムズも仕事してんのかいな(M4遅すぎ)ってなモンではなかろうか。もちろんある程度の ! クオリティーと味のある作品集なのは認めるのにやぶさかではないが。ジャッキーがビリーの代わりにサックスで歌うM1はTVドラマで中年男女のいいシーンなんかで流れたりするから、たぶんジャズ好きではなくても聴いたことがあると思う。定年後に聴くモノがないと慌ててるオトーサンとかに勧めてあげてください。
M6は4分にわたるマルのインタビューで「歌詞の意味を理解して演奏するのが大事」とビリーから教わったと言っている。
1.
レフト・アローン
2.キャット・ウォーク
3.恋の味をご存知ないのね
4.マイナー・パルセーション
5.エアジン
6.ビリー・ホリデイを偲んで (インタビュー)