「定常状態ーを越える」べく 「○」と何人かが音楽全般ほかよろず語り下ろし中!! / 「すべての表現するココロに捧ぐ」べくお送りしています つねに更新中!maru1978eonta@gmail.com!
by maru-eo 生きてく日々のメモ
文脈を参照して内容を割り引くことを「批判」と言います。
批判というと日本では攻撃と勘違いされがちですが、違います。 批判とは、隠されていた前提を明るみに出し、前提を取り替えると成り立たなくなることを証明して見せる営みのことを言うのです。 ●○●○●○●○●○● 宮台真司 07年12月22日 カテゴリ
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ピアソラ一家は1958年にNYへ渡り、60年7月9日に帰国。61年RCAと契約。『弾く』は1月、『否か』は4月録音だが、レコード会社は古典曲中心の『否か』を先に発売。売れたのは『弾く』のほう。「アディオス・ノニーノ」はNYで亡くなった最愛の父に捧げた生涯の代表曲。 五重奏団(=キンテート)のメンバーは、シモン・バジュール(Vin・D-2はエルビーノ・バルダーロに交代)、ハイメ・ゴーシス(pf)、オラシオ・マルビチーノ(g・オスカル・ロペス・ルイスに交代)、エンリケ・"キチョ”・ディオス(コントラバス)。ピアソラはキンテート(ようするにクインテットね)を「自分の最も理想的な演奏形態」と考えていた。当時アルゼンチンは経済状態が悪く小編成が多くなっていた。 発売順に聴こう。 『ピアソラか否か』 = ピアノ、バンドネオン、バイオリンの緻密なハーモニー。ベースの明確なリズム。基本的にメロディーを奏でるバイオリンが巧い。メロディーだけでなくよく動いてハーモニーを躍動的にしている。ピアノも音が太い ! 音の太いピアノというのは初めて聴く。曲が古典曲であっても、アレンジ(編曲)と鳴らし方・かぶせ方で十分スリリングでおもしろい。たぶん、このメンバーは皆おそろしく巧い。 うーむ、よく聴くポップ音楽とあきらかに異なるのはドラムズがいないlことだろう。その役をベースがやるわけだが、弓弾きで勢いをつけて引き短く止めることで、どこまでも止まらない動くリズムを生み出している。あとバンドネオンという楽器がアコーディオンのように鍵盤でなくボタンで入力されるというのも重要だろう。レガートすることがないために一音一音が粒立ちメロディーが旋律であると同時に細かいビートを打ち出す(どんなに流麗に弾かれても、一つの音の上にもう一つがのるということがない)。 タンゴとは野卑な音楽であるということだけれど、そうでありながらとても奥深い表現性を持っている。歌ののっている曲も多いが、クラシカルな構成だった音をバックにポピュラー歌手が情感たっぷりに歌う感じで、じつに贅沢。歌心も技巧もある極上のジャズ・ヴォーカルのよう。これは女性の歌に言えることであって、後半に入っている男のほうはわりにふつうの歌。 さてお楽しみの『ピアソラ、ピアソラを弾く』。なんともスリリングさと優しさが入り交じる曲M1。バイオリンは至芸の域だが、全体の演奏はもっと良くなりそう。特にピアソラのバンドネオン。しかし3分20秒過ぎに立ち上るこの思いは・・・。歴史的演奏ではあるだろう。そのピアソラが大活躍のM2。つむじ風のようなアンサンブルの中で踊るヴァイオリン、バンドネオンがすばらしい。ニヤニヤしちゃう演奏である。M3はベースのアルコ・ソロから、ピチカートを交えてきわめて繊細にリズミックな前半。挑戦的なリズム。音階がどこに行くのやらスリリングと言うよりも不穏M4。バンドネオンが歌ううしろで遊ぶギターM5。やがてヴァイオリンが複音も交えて歌い出す。意図して地獄に堕ちていくように美しいラストの数秒間だ。 弦楽器が活躍するM6。ベースがジャズ風味。これもまた地獄行きっぽい。完成度の高い名曲ではあるまいかM7。確信犯的現実通り魔的オンガク。ヴァイオリン独唱気味M8。渦巻くM9。歌うヴァイオリンを煽るハーモニーの厚さ。007のテーマになりそうだが、後半3分過ぎからは映画どころではない。バンドネオンがイマイチ存在感が薄いM10。リズムにもまとまりがイマイチ。と思っていたらバンドネオンが活躍M11。開放的なハーモニーがおもしろいM12。新機軸 ? というよりもこれから始まるナニカを予見させる果敢な曲だ。 総じてピアソラはとってもおもしろいという結論でした。 ディスク: 1 『ピアソラ、ピアソラを弾く』 1.アディオス・ノニーノ 2.ベレティン 3.コントラバヘアンド 4.タンギシモ 5.デカリシモ 6.来るべきもの 7.92丁目通り 8.カランブレ 9.ロス・ボセイードス 10.ノニーノ 11.バンドー 12.ギタラーソ ディスク: 2 『ピアソラか否か ? 』 1.プレパレンセ 2.ティエリータ 3.マリーア 4.場末のバンドネオン 5.私の贖罪 6.ドン・ファン 7.エル・アランケ 8.チケ 9.勝利 10.わが両親の家 11.クリスタル 12.バンドネオンの嘆き 13.ガルーア (歌:ダニエル・リオロポス) 14.ウノ (同上) 15.恋する私 16.下り坂 17.スール(南) 18.マレーナ
by maru-eo
| 2005-08-31 23:41
| タンゴへの旅
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