「定常状態ーを越える」べく 「○」と何人かが音楽全般ほかよろず語り下ろし中!! / 「すべての表現するココロに捧ぐ」べくお送りしています つねに更新中!maru1978eonta@gmail.com!
by maru-eo 生きてく日々のメモ
文脈を参照して内容を割り引くことを「批判」と言います。
批判というと日本では攻撃と勘違いされがちですが、違います。 批判とは、隠されていた前提を明るみに出し、前提を取り替えると成り立たなくなることを証明して見せる営みのことを言うのです。 ●○●○●○●○●○● 宮台真司 07年12月22日 カテゴリ
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都築響一『TOKYO STYLE』(ちくま文庫)1,260円 (『東京スタイル』京都書院・1993) 【評価】:★★★★★★★★☆☆ なんていったか、あの自殺志願者が生きてくためにつねに携帯しているっていう「いつでも死ねるカプセル」みたいなやつ。僕はああいう青●カ●みたいなのを携帯していたらすぐにでも死んでしまいそうだからもたない。今日本屋で立ち読みしていて、この本は自分にとってそういうもんではなかろうかと思った。いやというよりはトランキライザーくらいか。 この本にはたくさんの東京暮らしの人の部屋が写っている。なかには実家の2階を改造して・・という人もいなくはないが、ほとんどは一人暮らしというかどこかからきて東京に見つけられた家である。ようするに誰かが選んだ「帰っていく場所」の写真集だ。 それらはどういうわけだか僕をとても安心させてくれる。まあどの写真も良い天気の日に自然光をたくさんつかって撮影されているらしいということも手伝っているだろう。もし雨の日とか時間感覚、いいかえればドキュメンタリーチックなものだったらもうすこし違う印象だろうから。 どの写真にもその人がそこに置こうと思ったものや、生活の中で置くことになったものが写っている。どっかの誰かが帰っていく場所は、同時にそこから始める場所でもある。どの部屋も帰って行き、またはじめるためのものでいっぱいだ。それが僕を安心させる。 本屋や友だちの部屋の本棚でこの本を開くとき、そこにいろいろな人の生活がある。なぜだかわからないが、僕はそれでひどく安心する。 最近は文庫に入って気の利いた本屋であればおいてあるから、とても助かる。でも買わない。だってもし自分の部屋がこの本に写っていることがあるとして、その本棚にこれが見えたらなんかいやじゃないか。ともあれこの本が80年代以降東京をタフに彩る名著であることは僕以外も多く認めてくれることだろう。
by maru-eo
| 2004-11-15 20:23
| 本・映画・芝居
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