オムニバス キングレコード 1997
「現地録音」。《蛇皮線と唄》でM15が築地俊造、10、16が武下和平、以外は池田嘉成。ライナーで奄美民謡収集研究家の山田米三氏いわく
明治末から大正初期に新城作雄が各地方の唄口(うたぐち)から歌詩を速記した。
「奄美民謡にはきびしい礼儀と唄の順序があ」り、「他村(しま)に行った時にはまずあいさつの唄『朝花唄』『長朝花歌』にはじまり、村ほめの唄、家ほめの唄など」があり、「お祝いの時は『おこれ節』『朝顔節』で祝いつけをする」。昔はこれに返歌のあろ唄遊びとなる。「『止め朝花節』『六調』を踊って終わることになっている」
座敷で蛇皮線にあわせてうたう「三線唄」と戸外で円陣を組み熱狂的に踊る「八月踊り」の2つに大別される。
「奄美民謡は三十文字から成り立ち八八八六で句の組合わせは三音五音から構成され、終りの三・三を除いては種々変化して組合わされて音節上の妙味を発揮しているのが特徴」
M14の元唄は「いんやめ節」。同じ節でたくさんの数え歌が残っている。「よいすら節」とともに最も大衆化された民謡の一つ。
1.朝花節(あさはなぶし)
2.長朝花節(ながあさはなぶし)
3.糸くり節 薩摩支配下の名瀬の女工哀歌
4.俊良節(しゅんりょうぶし)
5.くるだんど節
6.よいすら節
7.かんつめ節
8.だんかん橋節 =らんかん
9.長雲節(ながくもぶし)
10.稲(いに)すり節 労働歌
11.浦富節 =むちゃ加那?
12.うけくままんじょ節
13.俊金節(しゅんかねぶし)
14.行きゆんにやかな節
15.まんこい節
16.六調