「定常状態ーを越える」べく 「○」と何人かが音楽全般ほかよろず語り下ろし中!! / 「すべての表現するココロに捧ぐ」べくお送りしています つねに更新中!maru1978eonta@gmail.com!
by maru-eo 生きてく日々のメモ
文脈を参照して内容を割り引くことを「批判」と言います。
批判というと日本では攻撃と勘違いされがちですが、違います。 批判とは、隠されていた前提を明るみに出し、前提を取り替えると成り立たなくなることを証明して見せる営みのことを言うのです。 ●○●○●○●○●○● 宮台真司 07年12月22日 カテゴリ
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小沢健二 1993 ちっちゃいちっちゃい。こんなジャケ写では小さすぎる。オレはきっとこのアルバムを初めて聴いたときのことを一生忘れないだろうし、これをカセットに録って行き帰り聴いた高校時代の西武文理高校行きのバスからの風景や、自転車でダルダルで登校生のずっと後ろを走ったときの秋の風も忘れないだろう。 ガッコの窓から見える水門も、草原に寝そっべている牛たちも、あの牛舎に迷い込んだ早退の一日も。あのサイタマケンとしかいいようのないカルく荒涼とした入間川周辺の林も。草むらのなかにいたちっちゃいリスも。なんといったらいいかわからなかったヘンな建物も。 で、決定的に大事なのはこのアルバムのインナースリーブを開いて、読んだ、あのサイタマは川越の東進ハイスクールの教室だ。いまも読むとあの時とおなじように素直に笑ってしまう。小さくてどこにでもあるような白抜きのフォントで彼が記したこと。これはもうどうでもいいような投げやりさで言ってしまうなら10年も前にどっかそのへんをウロウロしていたキクチナルヨシであって、少し前にあらわれたベック・ハンセンのようでもある。彼こと小沢健二はこう書いている。 どうかこのレコードが自由と希望のレコードでありますように。そしてこのCDを買った中で最も忙しい人でも、どうか13分半だけ時間をつくってくれて、歌詞カードを見ながら“天使たちのシーン”を聴いてくれますように。 もうオレは歌詞カードなしでも、あるいはこの曲さえ流れていなくともアタマの中のどっかでこの曲が鳴っている。小沢の勝ち。川勝正ナントカがかつてこう書いた(と思う)。「ぼくがもし若かったなら、はっぴえんどのファーストを聴いたときのように泣いてしまっただろう」。 オレは聴いたときに泣きはしなかった。逆に ? ずいぶんと笑顔になった。笑ってしまった。ああ、そうか世の中でボブ・ディランが年をとり、尾崎豊は自死して、モーツァルトはもう居ない。吉本隆明ももうばななの父ちゃんで、小林秀雄はオレが生まれた次の年に死んだ。で ? だからなんだってんだ。すべては作品として残っている。図書館でパクれ、学校を早退してレーザーディスクを観よう。死んでいない人は生きている。甲本ヒロトも友部正人も。ニール・ヤングも谷川俊太郎も。細野晴臣もオレも生きている。とうぶん死なないだろう。小沢健二は書いている。 誰もが知っていることだけど、夜が明ける朝は必ず来る。もし朝が来て眩しすぎて嫌になってしまったら、それでもしその日休むことができたら、夕方まで寝てしまってから起きて散歩にでも行くかお酒でも飲むことにしよう。僕がこのCDに望むのは、車の中や部屋の中やお店の中で、小さな音でもいいから何回かかけられることだ。歌詞なんかうろ覚えのままで口ずさんでもらったりすること。キャラバンは進むし、時間だって進んでいく。いつか近くで僕がライブをやることがあったら、来て一緒に歌ったり、踊ったりして欲しいと思う。 オレは一人で勝手に生きながら、そのいつかをいつまでも待って居るんだ。そういう似たような大勢と小沢健二を呼びたい。どこでなにをしているやらわからないけれど、まさかこの地上にはまだいるだろう。それならいい。出てこなくても出てきても彼の好きにすればいい。すべてOK。このレコードを、このレコードのまま鳴らしてくれているのなら。CD聴いてヴィデオを観て、またCD聴いて待って居るんだ。
by maru-eo
| 2005-09-13 03:00
| 「Jポップ」を擁護する
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